曽我部准教授が産業技術総合研究所主催のセミナーで講演を行います。
日時: 2019年8月20日(火)14:00-15:30
会場: 産業技術総合研究所 つくば中央第2事業所D棟8階 第1AV室(D-821-2)
タイトル: 量子機械学習の基礎と応用及び最新動向
講演者:曽我部東馬 (電通大)
概要:
量子コンピュータは、最適化問題、金融工学、新材料・新薬開発、そして機械学習などの分野において、古典コンピュータを凌駕する計算効力を持ち、いわゆる量子アドバンテージ(量子超越性)を示すことが可能だと期待されている。本講演は量子コンピュータの機能として最適解を発見する全量子探索手法を行うか、それとも解の高次元量子状態の作成に特化した古典・量子ハイブリッド探索手法で行うかを含め、ここまで開発されてきた量子アルゴリズムを俯瞰し、各アルゴリズムの背後にある共通の基本原理から、量子機械学習分野における基礎技術と応用事例、そして最新の技術動向を概覧しながら紹介する。特に我々が独自に開発した「量子回路学習に基づいて開発された畳み込み量子自己符号化器」と「Deutsch-Jozsa量子カウンタ型サポートベクターマシン」について説明し、今後の発展について議論する。最後にIBM実機と契約した(株)グリッド社の量子シミュレーターReNomQの開発の現状と実機での応用事例を簡単に紹介する。