カーボンニュートラル社会の実現に向けて、従来の大規模な集中型電源システムによる広域的な電力供給から、再生可能エネルギーを活用した分散型電源システムへの移行が進みつつあります。
しかし、分散型電源システムを最適に運用・管理するためには、太陽光や風力による発電量、電力需要、燃料価格などの不確実な要因を考慮する必要があり、これに伴って計算量が爆発的に増加するという課題があります。
この課題の解決を目指し、伊藤さんと黒岩さんのプロジェクト『Bayesian Factorization Machinesを用いた確率量子アニーリングによる分散型再生可能エネルギーシステムの最適化』では、ベイズ推論を組み込んだFactorization Machineと量子アニーリングを融合させた新しい手法、BFMQA(Bayesian Factorization Machine Quantum Annealing)を提案しています。
BFMQAを用いた分散型再生可能エネルギーシステムの最適化
上記アプローチにより、不確実性を含む複雑な分散型電源システムに対して、量子コンピューティングが実用的な解決手段となり得ることを示すとともに、CO₂排出量の削減と電力の安定供給の両立を通じて、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。
本プロジェクト採択の詳細は、下記リンクよりご確認ください。